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9月10日、東京・恵比寿の「ブルーノート・プレイス」で共演したユン・ソクチョルと土岐麻子
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 BTSのメンバーの楽曲に参加したことで、日本でも広く知られるようになった韓国ジャズ界の実力派、ユン・ソクチョル・トリオが9月に来日し、東京と大阪で公演した。

 スペシャルゲストとして公演に登場した歌手の土岐麻子と、トリオのピアニスト兼リーダーのユン・ソクチョルとは、互いに学ぶ日本語・韓国語でコミュニケーションをとりあう友人でもある。そんな2人が公演前、朝日新聞のインタビューに応じた。

――もともとお互いの音楽のファンだったそうですね。

ユン・ソクチョル(以下ユン)「私が大学生だった2000年代、韓国でも日本のいわゆる『渋谷系』やその流れをくむ音楽が流行していました。私も多くの日本の音楽を聴いていた中で、ある日、偶然に土岐さんの『Debut』を聴いたのです。ジャズとポップスを絶妙に調和させたアルバムで、ジャズを学んでいた私にとって、とても引かれる音楽でした。今でも大好きなアルバムで、妻とドライブする時などにも勧めて、一緒に聴いていました」

土岐麻子(以下土岐)「とてもうれしいですね。私がソクチョルさんの音楽に出会ったのは、東京で車を運転していた時でした。大好きなジャズミュージシャンであるチェット・ベイカーのような雰囲気がある一方で、新しさもある素敵な曲がラジオから流れてきて、『誰の音楽だろう』と、助手席の夫にアプリで検索してもらったんです。それが、BTSのVさんの『Winter Ahead(with PARK HYO SHIN):YUNSEOKCHEOL TRIO Ver.』という、ソクチョルさんが関わった曲でした。そしてその3カ月後に、彼の奥さんと偶然知り合って」

ユン「妻は今年の春、日本に短…

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